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Artist Interview
Art Director Jo Kanamori (29)talks about the future of Japan's first public dance company
Noism04
2004年に新潟市民芸術文化会館・りゅーとぴあが、舞踊部門の芸術監督に金森穣を迎えて設立した日本初の本格的な公立コンテンポラリーダンスカンパニー。全国からダンサーを公募し、オーディションで10名を選考。新潟にレジデンスして活動を行なっている。6月に第1作「SHIKAKU」、10月に第2作「black ice」を発表。

新潟市民芸術文化会館・りゅーとぴあ
開館:1998年10月
新潟市が設置した、コンサートホール(1900席)、劇場(900席)、能楽堂(380席)をもつ複合文化施設。新潟市芸術文化振興財団が隣接するホール付きの音楽専用練習場の新潟市音楽文化会館を含めてトータルに運営している。演劇部門の芸術監督にプロデューサーの笹部博司、演劇部門のアソシエイト・ディレクターに演出家の栗田芳宏、舞踊部門の芸術監督に金森穣が就任している。総事業予算は約4億円。音楽部門では音楽文化会館を拠点にジュニアオーケストラを育成し、小中学生を対象にしたスクールを運営。演劇部門でも小中学生を対象にしたスクールを運営し、オリジナルミュージカル作品をプロデュース。また、全国ツアーを行なうオリジナル作品のプロデュースも行い、人気俳優をキャスティングした公演や能楽堂を使うシェイクスピアシリーズなどを発表している。


──Noismではヨーロッパ的なカンパニーのシステムを目指しているのか?
一口にヨーロッパのダンスカンパニーといってもいろいろなシステムがある。自分が通ったカンパニーのいいところを学んでNoismに活かしていきたい。しかし、とりあえず3年後の目標としては、カンパニーがプロの集団として、胸を張って新潟で機能していると言えるようになりたいし、他に公立ダンスカンパニーをつくりたいところがでてきた時のモデルになるようなシステムをつくりたい。いつになるかわからないが、学校もつくりたい。僕も17歳でベジャールのところに行って得たものが大きかったし、教育の場から変えていくようなことができればと思っている。自分の時は、ダンスでプロになるんだったら、海外に出ていかないとどうしようもなかったが、海外に行かなくても日本で充分にやっていける、と言えるような状況づくりに貢献できればと思う。

──レパートリーについて。
自分の作品だけやって、自分の作品がベストだみたいなカンパニーにはしたくない。まずは、日本で見せたい海外の先達たちの作品(マスターピース)がたくさんあるので、それをダンサーにも経験させたいし、日本のお客さんにも見てもらいたい。それから外部の振付家に委嘱することも考えている。早いうちに、一度、僕以外の日本人の振付家にお願いしたい。海外では、自分と同年代の、それこそ才能がある仲間がたくさんいるので、いつかは彼らを呼んできて作品をつくりたいと思っている。また、自分が今最もヴィヴィッドだと感じている振付家を招いて、自分もダンサーとして参加したい。外部から招いた振付家に、Noismと一緒にやったからこの作品が生まれた、と言ってもらえるようなレパートリーが欲しい。

──ダンサーと振付の両立について。
両方ともやっていきたいが、今は作品をつくることに専念している。まだ踊りたいが、自分の踊りについて考える時は、自分のことだけ考えればいいので、エゴイスティックになる。今はそういうことに時間を割く時ではなく、自分の選んだダンサーたちと、自分のつくりたいものとの真剣勝負をやっている。Noismがある程度エスタブリッシュすれば、自分が踊りたいという欲望の方が強くなると思う。

──どのようなダンサーを育てたいか?

これからのダンサーにとって、自分自身で動きをつくることは最低限求められる要素であって、できなければいけないこと。ダンスはどんどん進化し、新しい課題が次々にでてくるのだから、今見えていることを目標にしていてはいけない。プロのシステムでやるということは、そういう課題に対して言われる前に自分で対処するということだが、日本のダンサーにはこの意識が足りない。先生に言われたことをやればいい、言われてないことをやると逆に怒られるような教育システムの中で育っているから難しいのはわかるが、早く気づいて欲しい。
プロのダンサーというのは、自分でしかありえない、替えのきかない存在になるということ。創造の現場で、彼のもっているこれを使って何かをつくりたいという欲求を振付家に抱かせる存在になって欲しい。創作はギブ・アンド・テイクだから、振付家もダンサーから刺激を受けたいと思っている。そういう価値のあるダンサーだからクリエーションにキャスティングされるわけで、それこそ自分から出てきたものだけでつくるのなら、自分だけでやればいい。逆に僕も彼らに与えていきたいし、そういう相互の関係がもてるのがベストな状態だと思う。
それと、レパートリーに関連して言えば、マルチなダンサーになって欲しい。ダンスというのはいろいろな身体の使い方があって、今後、外部の振付家を招く場合、僕とは違う身体の使い方に興味のある人を頼む可能性が高い。その時に対応できる、そういう振付家からも吸収できて、刺激を与えられるダンサーでいて欲しい。
 
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