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Performing Arts Network Japan
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Artist Interview
Art Director Jo Kanamori (29)talks about the future of Japan's first public dance company
black ice
初演:2004年10月
現代美術家高嶺格(TAKAMINE,Tadasu)とコラボレートした作品。タイトルの「black ice」は、完全に透明な氷という意味。アスファルトの道路の上を覆う完全に透明な氷によって、下のアスファルトの黒が透けてみえることからこの名前がある。道路が凍っていることが判らず、車がスリップしたりすることから、目に見えないけれども影響を与えるものの象徴として使われている言葉。作品は、短編3作で構成されたオムニバス。高嶺のビデオアートをバックに、死を目前にした男をテキストにした「black wind」、「接地面」をテーマに特殊な映像とダンサーがコラボレートする「black ice」、ダンサーが自らの深層心理を森のようなオブジェの中で探求する「black garden」と3作ともタイプが異る。通常は滑るため絶対に行なわないが、ダンスフロアーに地絣(じがすり・舞台で使う黒い布)を敷き、完全なブラックボックスを実現するなど、この作品でも空間造形に優れた工夫が行われている。



©新潟市民芸術文化会館
──音楽について。
音楽にインスパイアされて振付けを考えることはよくある。マーラーの交響曲5番のアダージェットは、曲に出会ったときにすごく惹かれたが、その後、ベジャールが振付けた作品を見たのでためらっていた。しかし、曲のインパクトが残っていて、自分なりに何か創造できないかやってみようと、短期間でつくったのが「アンダー・ザ・マロンツリー」。池田亮司さんも好きな作曲家なのでたくさん使わせてもらっていて、オリジナル曲を委嘱したこともある。
「black ice」では権代敦彦さんの曲を使っている。今回はオリジナルではないが、彼に相談して送ってもらった曲が素晴らしくて、ぜひにとお願いして使わせてもらった。
音楽は直感で決めている。振付けの曲を探すときにはたくさん聞くが、普段は(聞き入って)疲れてしまうのでほとんど聞かない。

──「SHIKAKU」では建築家と、「black ice」では現代美術家とコラボレーションしているが、今後もコラボレーションを続けるのか?
ダンスというものがどうなっていくのかを考えると、様々な分野のアーティストとのコラボレーションは必要不可欠だと思う。ダンスは総合芸術になってきていて、演劇家や美術家とは何年も前から一緒にやっているし、音楽的にもどんどん新しくなっている。コラボレーションで新しいアーティストと一緒に創作する過程で得るものはとても大きい。ただ、作品が成功するかどうかは別なので慎重にすべきだとは思う。
僕にとってコラボレーションは作品をつくるための「模索」で、新しい可能性を見つけては壊すことで自分の表現ができあがっていく。「SHIKAKU」の時は建築家の田根剛とコラボレーションしたが、建築家として空間について感じていること、身体について感じていることをいろいろ話し合ったことがとても面白かった。ダンスと直接関係ないことでも、彼と過ごした時間はとても刺激的だった。
 
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