The Japan Foundation
Performing Arts Network Japan
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Presenter Interview
A China Impact in the arts performing in a privatizing
 
profile
ジャン氏は、舞台だけでなく、TV などの映像の世界でも活躍中のベテラン俳優。副院長として現場主義の人材育成、環境整備に努めながら、プロデューサー、作家としても活躍。


 
Zhang Jinyuan
Tianjing, China 天津
Vice President, TianJin People's Art Theatre / the first class actor
張金元(ジャン・ジンユアン)天津人民芸術劇院副院長、国家一級俳優

天津人民芸術劇院(天津人芸)は1951 年に設立された、53 年の歴史を持つ国立劇団です。現在200 人以上の劇団員が所属。その内訳は、俳優56 人、舞台技術者42 人、制作関係20 人、さらに108 人の作家と5 人の演出家など多くの専門スタッフを抱えています。
現在まで、大劇場用の大型作品をはじめ、小劇場空間での現代劇や古典など280 作品以上を上演。中国近代演劇の祖といわれている天津出身の作家・曹禺の作品群はとくに有名です。1930 年代に初演された『雷雨』や『日の出』ほか、当劇院も彼の代表作をレパートリとしています。伝統を尊び今なお当時のかたちを残しつつも、上演のたびごとに新しい試みにも挑戦しています。


中国では地方演劇が非常に盛んで、特色ある劇団および作品が各地に存在しています。天津人芸は地方劇団の中でも代表格にあり、全国区でとらえても北京、上海に次ぐ大きな影響力を持つ劇団であることは、私たちの自負するところです。
中国における現代演劇は1920年から30年ごろ、日本から伝来してきたことをご存じでしょうか。天津は港湾都市であるため、当時から日本との交流が盛んでした。中国における現代演劇は天津をその入口にして国内全土に広まったともいわれています。
その後、地方都市では、その土地ごとの伝統や文化を題材にしたオリジナル作品が積極的につくられてきました。一方、同じ港湾都市の上海や広東は建国直後から演劇が盛んでしたが、このような大都市で生まれる作品が地域性を持ち合わせることは稀です。


私たちの制作形態としては2つあります。1つは政府の方針で制作・公演が決められるもの。もう1つはいわゆる自主制作活動。これらをあわせて年間5 本ぐらい上演します。
私には自主作品のほうを海外に出したいという切なる願いがあります。天津は千葉市、四日市市、神戸市の日本の3つの港湾都市と姉妹都市を結んでいますが、現在ほとんど交流がないのが実状。TPAM の際に千葉市の人に会えたことはよかったのですが、やはりお互いの情報がないとどうにもならない。


天津は現在、文化施設だけでなく、一般の住居など再開発が進んでいます。演劇に限らずあらゆる表現形態の作品を天津で上演する可能性が大いにあると思います。
私たちのような公立カンパニーの利点としては、政府からの援助が得られやすいこと。さらに人材を数多く抱え、施設も備えているわけですから、そういった点を大いに利用してほしいと思います。
上演の機会を増やすには観光産業との連携も重要だと思います。現在の中国では、政府は私たちに指示をすることはあっても、邪魔をすることはありません。公立カンパニーですから、必要以上に利益創出を気に病むことは逆効果。私たちの使命としては、国内外の演劇界に何らかの影響を与えられればいいと考えます。
そのためには、私たちも国内の若い観客を育てていくことに尽力しなければなりません。町の人口に応じた観客を地方で確保することが理想です。今の中国の大学生には4年間のうちに一度も現代演劇を見たことがないという人が依然多い。伝統劇については小さいころから何らかのかたちで触れている人もいますが、やはり現代演劇の観客層は未開拓です。これらの課題を克服しつつ、日中演劇交流の第一歩を踏み出す行動力が今、互いに求められていると思います。
(東京芸術見本市にて)
 
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