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チョン・ジェファル
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チョン・ジェファル
1964年生まれ。高麗大学英文学科修了、同大学院演劇映画学科卒業。90年、韓国日報に入社、94年に中央日報に移籍、文化部記者として総14年間勤める。現在も中央日報に週2回、「舞台は美しい」というコラムを掲載中。2003年、LGアートセンター運営部長に就任し、運営部と企画部を統括している。また、演劇評論家協会に所属し、舞台ならびに文化政策、アーツマネージメントなど幅広い評論活動を展開している。
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LGアートセンター
LGアートセンター
SEOUL市江南区駅三1洞679
TEL: +82 (2) 2005-0114
http://www.lgart.com/
LGグループの公益財団の一つ「LGヨンナム文化財団」の所属として、2000年3月にオープン。客席は3層1104席。演劇、ダンス、音楽など、幅広いジャンルの海外の優れた公演を招聘し、公演している。

開館5周年―2005年企画公演ラインナップ
■4月:
ROSAS, Belgium "Bitches Brew/Tacoma Narrows"
Pat Metheny Group 2005 World Tour "The Way Up"
■5月:
O.K.Theater, Kithuania "Romeo & Juliet"
Matthew Bourne's "Swan lake"
■6月:
Goran Bregovic Wedding and Funeral Band
Steve Reich "Drumming"
Pina Bausch Tanztheater Wuppertal 2005 New Production

LGグループ
1947年、現在のLG化学の前身であるラッキー化学工業所を親会社に発展した韓国有数の大企業グループ。現在、44の系列会社と日本をはじめ全世界に300余りの海外法人ならびに支社網をもつ。主要企業として、LG化学、LG電子、LG生活健康、LGカルテックス精油、LGカルテックスガス、LG電線、LGテレコム、LGエナジー、LG百貨店、極東都市ガス、LG流通、LG建設、LG投資証券、LGキャピタル、LGマイクロンなどがあり、化学・エネルギー・電子・情報通信・サービス・金融を中心とした事業を展開している。
http://www.lg.co.kr/english/index.jsp


An Overview
Presenter Interview
2005.4.17
LG Art Center is an emerging theater in Seoul operated but a corporate philanthropic foundation and targeting a middle- to wealthy-class audience  
中間富裕層をターゲットにした新劇場が台頭企業メセナで運営されるソウルのLGアートセンター  
“企業が舞台芸術界に進出”と注目される中で、2000年にオープンした「LGアートセンター」が、今年、開館5周年を迎える。この5年の活動と今後の方向、そして現在の韓国の舞台芸術の状況について、新聞記者から劇場運営部長に転身した異色のプロデューサー、チョン・ジェファル氏(Jeong Jae-wal)に聞く。
(インタビュー&文:木村典子)


──以前は、中央日報の文化部演劇担当チョン・ジェファル記者として会っていたので、LGアートセンター運営部長という名刺をいただき、こうしてお話をするのが、少し不思議な感じです。新聞記者から劇場統括者に転身した契機は何だったんですか?
LGアートセンターに席を置いたのは2年前です。それ以前は、新聞社で言論人として舞台芸術と関わってきたわけですが、その自分の役割はそろそろ終ったんじゃないかと考えていた時に、お話をいただきました。舞台芸術の周辺ではなく、いつかは直接、現場に出たいと思っていたので、自分や周囲が思っていたより少し早く、その時期がきたという感じでした。大学院を卒業して入社したのが韓国日報、その後、中央日報に移り、記者生活は14年ほどでしたが、その間の夢といったらいいのか……舞台芸術の現場に出て、それを足場とした包括的なチョン・ジェファルの舞台芸術学みたいなものを構築したくなった。そういった意味でも、LGアートセンターという現場は魅力的でした。でも、今も中央日報に週2回ほど「舞台は美しい」というコラムを書いています。新聞記者という枠、言論界の権力から逃れて、文化政策や舞台創造の環境に関して、自由にね(笑)。

──まず、在籍しているLGアートセンターについてお聞きしたいと思います。この劇場は、韓国有数の企業体「LGグループ」の傘下にあるわけですが、その設立の目的は何ですか? 
事業が成功すると、企業が文化に関心を持つのは世界的にも多々ある動きだと思いますが、LGグループの場合は劇場を選択したということですね。
企業のスポーツマーケティング戦略、文化マーケティング戦略など、実際の経済取引とは違う部分でのマーケティング活動というのは、韓国でも増えてきています。LGアートセンターの場合、そういうマーケティングとは別の次元で設立され、文化芸術の創作と海外との交流を通じて企業の利潤を社会に還元し、文化インフラを構築することを、その主目的としています。LGグループは、1969年にはすでに「LGヨンナム文化財団」を設立して、社会貢献的な活動を始めていましたから。同じような主旨では、韓国の大企業体の「現代グループ」が美術の方面に力を入れ、美術館を運営していたり、「錦湖グループ」が音楽に力を入れていたりしています。ただ、劇場というのは企業にとって運営が難しいだけに、他はなかなか手が出せなかったと思います。劇場メンテナンスも必要だし、運営スタッフだけでもかなりの人数が必要でしょうし、簡単に壊すわけにもいかない(笑)。劇場をつくってそこで何をするのかということを考えてもいろいろ難しいところがあるし。LGアートセンターの場合、当時、韓国ではまだ海外の優れた作品に触れる機会が少なかったので、それを劇場運営の一つの柱にしました。それは観客に対して鑑賞の機会を提供するだけではなく、国内のアーティストや団体への大きな刺激になったと思います。また、大学生や若い層に固定しがちだった舞台芸術の観客層を、江南という立地条件を背景に大きく広げることにもなりました。

──LGヨンナム文化財団というのはどのような財団ですか?
LGグループの中にLG公益財団があって、LGヨンナム文化財団、LG福祉財団、LG常緑財団、LGヨンナム学院、LGサンナム言論財団をもっています。文化・芸術・教育、福祉、環境、言論に大きく分かれていると思ってください。LGアートセンターは、LGヨンナム文化財団に属していて、この財団は530億ウォン(約53億円)の基金を元に非営利団体として運営されています。1969年に設立され、教育を中心に支援をしていましたが、1996年に図書館、2000年にLGアートセンターをオープンし、現在は文化芸術に対する支援を大きな柱にしています。このような企業の文化財団は韓国内にいくつかありますが、規模はまちまちですし、LGグループは大きい方でしょうね。
 
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