The Japan Foundation
Performing Arts Network Japan
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Presenter Interview
Bringing Korean performing arts to the world scene
世界に向かって進出するコリアン・パフォーミングアーツ

大学路にある演劇公演のポスター掲示板
© Noriko Kimura




*3 大学路(テハンノ)
小劇場を中心に40以上の劇場が密集する劇場街であり、舞台芸術の発信地。

*4 芸術の殿堂
南江にある公共の複合文化施設。オペラ劇場をはじめ3つの劇場、音楽ホール、国樂専用ホール、美術館、書道館、芸術資料館などがある。
──海外事業チームは?
海外事業チームは、舞台芸術の海外交流と海外進出の促進が主業務です。この業務は大きくインバウンド(Inbound)とアウトバウンド(Outbound)にわかれます。インバウンドはソウル芸術見本市を通じて韓国の芸術団体を国内で海外に紹介していくこと、アウトバウンドは海外のアートマーケットに参加して韓国の芸術団体を広く海外で広報することです。発足したばかりで予算規模に関しては、まだ内部承認されていないのでお話できませんが、現在は予算的にもインバウンド事業に力を入れています。しかし、今後は徐々にアウトバウンド事業に重点を移行させていくつもりです。

──アジア・アートプレックスチームは?
これは前金大中大統領の時から推進されてきた文化中心都市造成事業のひとつです。慶州は慶尚道の伝統文化都市、全州は全羅道の伝統文化都市、大邱はファッションデザイン都市、釜山は映像文化中心都市、光州はアジア文化中心都市に指定されています。他の4都市に関してはすでに事業が推進されており、今は光州のアジア文化中心都市造成に力が入れられています。これがアジア・アートプレックス事業です。3年前にこの事業のための特別法が制定され、大統領直属の推進企画団が結成されました。今後は韓国芸術経営支援センターのメイン事業のひとつになります。2010年には、光州に国立アジア文化の殿堂をオープンさせる予定ですが、この複合施設にはアジア文化交流センター、アジア文化創造センター、劇場、子ども知識博物館などが設置されます。

──最近、国内では地方に、海外ではアジアに政府の目が向いているようですが。
韓国は地方対立が長く続いていましたが、前金大中大統領の政権時にこの対立構造の体制的な解体が始まりました。光州は長く文化的にも産業的にも疎外されてきた全羅南道の中心ですし、民主化運動による大きな傷も抱えている都市です。ここをアジア文化の中心都市に指定したのは政治的な配慮もあったと思います。また、政策的に現在ソウルへの一極集中から地方都市への国家機能の分散化が進んでもいますからね。アジアに関しては、ある程度の経済ならびに文化成長をはたし、アジアの中の韓国、韓流ブームも含めアジア文化の中心・韓国という役割を国家自体が望んでいるのは確かです。

──それと同時にここ数年、海外公演する団体への助成など、政府自体が舞台芸術の海外進出を積極的にバックアップしているようにみえますが。
そうですね。映画、音楽などの分野への海外進出に対する助成制度がある程度普及し、やっと演劇やダンスなどの舞台芸術分野に着手し始めたといっていいかと思います。実際、映画や音楽は直接経済と結びつき、海外市場への進出が比較的に楽な分野です。反面、舞台芸術はなかなかそういきません。政府のバックアップが待たれていた分野です。ここにも韓国芸術経営支援センターの役割があります。

──昨年、政府機関である文化観光部が臨時事務局を組織し、舞台芸術界の大きな期待が集まる中、初のソウル芸術見本市が開催されました。しかし、規模的にも内容的にもさまざまな批判があったと聞いています。今年は韓国芸術経営支援センター主管で開催されるわけですが、何か変わった点はありますか。
昨年はまったく戦略なしに、さまざまな人たちの意見を取り入れ開催されました。それが裏目にでたといえます。昨年の経験をもとに、今年は明確な戦略とコンセプトを立てています。一番大きな違いは、開催場所が国立劇場から大学路(*3)のアルコ芸術劇場にメイン会場が変わったことです。政府機関の主管する事業ですから国立劇場や芸術の殿堂(*4)などの施設で開催したい気持ちはわかりますが、舞台芸術の現場と人の流れと離れた場所で開催しても効果は得られませんからね。今年の予算は7億7千万ウォン(約9千5百万円)です。昨年の10億ウォン(約1億2千万円)より約2億ウォン以上削減しながらも、大学路で開催することでより大きな効果が期待できると思っています。この他、予算規模を縮小しながらも、ショーケースの作品を41作品から50作品に、海外ゲストを22カ国94名から25カ国120名に増やし、国内参加者3000名、観覧客数延べ1万人と昨年より高い目標を立てています。
 
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