The Japan Foundation
Performing Arts Network Japan
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Presenter Interview
Pioneers of China's contemporary independent arts scene   Caochangdi Work Station
現代中国のインディペンデント・アートの草分け 北京・草場地ワークステーション
*1
インディペンデントのアートディレクター。自らもダンスカンパニー「組合嬲」(ズーホーニャオ)を主宰。
組合嬲
http://www.kkleeart.com/niao.htm

*2
2005年に開始。第3回の2007年には、R PRODUCTION菊池領子の企画で初めて日本の作品が参加した。日中共同製作作品1本と併せて合計4作品の参加。
・OM-2『作品No.5』
・田中泯
・マレビトの会『クリプトグラフ』
──フェスティバルの概要をお聞かせ頂けますか。
文:春と秋に開催しています。春は「五月芸術祭」、秋は10月に開催する「交叉芸術祭」です。内容はそれぞれドキュメンタリーフィルムとパフォーミングアート、そして2006年から始めた「青年演出家プロジェクト」で構成しています。

──パフォーミングアートの部分を詳しく教えてください。
呉:まだ始まったばかりなので、2005年の開催から毎年、内容、規模、そして会場も変わっています。2005年の春は講座とワークショップを草場地ワークステーションで開催し、公演は草場地の隣接エリアである大山子で、「大山子国際芸術祭」の企画として開催しました。798時態空間という旧工場を改造した1200平米ほどのアートスペースが主な会場でした。2005年秋の「交叉芸術祭」は、第1回ということで、上演作品はわずか3つ。1つは生活舞蹈工作室のもの、あとの2つはオランダとオーストリアの作品です。草場地ワークステーションのある朝陽区の文化会館を公共劇場として整備して、スタートしたばかりの9個劇場の小劇場で上演しました。
 それが2007年は、北京が計4作品、上海2作品、広州1作品、そして海外作品としてイタリアが1作品、オランダから2作品。合計10作品の上演にまで発展しました。会場は、2007年から公演、ワークショップ、講座と全てのプログラムを春秋とも草場地ワークステーションで開催しています。
 秋の「交叉芸術祭」は、2006年から上海のフェスティバルとの提携を始めました。張献(ジャン・シエン/*1)が企画する「越界フリンジフェスティバル(*2)」です。いずれも身体表現の探索を中心に、実験的な作品をラインナップするフェスティバルです。2都市でフェスティバルを同時開催し、作品を双方で上演すれば、お互いのプログラムが充実しますし、アーティストにとってもより多くの観客と出会えるメリットがあります。

──2006年から始めた「青年演出家プロジェクト」とはどのような内容なのでしょうか。
呉:私たちの活動のパートナーがオランダの友人たちであることは先に述べましたが、これもオランダの助成金を得て行っているプロジェクトです。かつての私たちのように自由な立場での作品創りを切望している若手のインディペンデント・アートティストを支援するために、製作の企画を公募し、選考して、2,000 RMB(約30,000円)程度の製作支援金と稽古場を提供するというものです。作品製作費としてはわずかな金額ですが、動機付けとなる貴重な支援です。こうした機会を利用して若い人達がステップアップしていくことを期待しています。
 第1回の2006年は、8企画が資金を得て製作され、「五月芸術祭」で公演を行いました。そのうち3作品は、更なる発展を期待され、奨励金が与えられ、秋の2都市のフェスティバル、「交叉芸術祭」と「越界フリンジフェスティバル」にも公演の機会を得ました。
2回目の2007年は中国各地から20企画の応募がありました。ジャンルはダンス、演劇、文学、映画、ビジュアルアート、建築、電子工学、経済など様々です。私たち2人にもうひとり加わった3人で選考し、14作品に春の「五月芸術祭」での上演の機会を与えました。多くても8作品としていた当初の予定より相当上回る数になりましたが、これも若手アーティストに出来るだけ多くの上演機会をという思いからです。

──海外から作品や講師を招聘する際の費用はどのように捻出しているのですか。
呉:各アーティストの所属する国の大使館や企業などに、私たちが直接かけあって活動資金を支援してもらっています。アーティストが自分で助成金や協賛金をとってくる形式ではありません。
私たちが海外からの招聘を行っているのを知って、舞台設営費など現地費用を私たちが負担する条件でという話がときどき持ちかけられますが、私たちは政府から年間予算のつく公共劇場ではありません。個人の運営施設ですから、そんな負担はとても無理です。むしろ制作費や舞台設営費を頂かないと、人件費や宣伝費などをまかなえない状況なのです。
 自分たちの生活費を稼ぐのは問題ありません。私は企画や撮影を引き受ければいいし、文慧はテレビ局などが開くパーティで踊る仕事がたくさん舞い込みます。今は忙しいので数を減らしましたが、それでも十分です。

──日本のパフォーミングアートへの関心は?
呉:もちろんありますよ。最も好きなカンパニーはダムタイプです。
文:北京留学中に生活舞蹈工作室に参加した日本人パフォーマーがこれまでに2人います。1997年にロンドンで知り合ったのをきっかけに、若手の日本人照明家も作品に参加したことがあります。
呉:でも、残念ながらこれまで日本の作品は招聘したことがありません。費用の問題は大きいですね。
 
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