The Japan Foundation
Performing Arts Network Japan
Contents
Presenter Interview
Serving as the “control tower” for the international outflow of Korean culture, Korea Arts Management Service (KAMS)
世界進出の司令塔 韓国の芸術経営支援センター
APAP(Association of Performing Arts Presenters)
アメリカAPAP(Association of Performing Arts Presenters)会議(2008年)
世界各国のアートマーケットとミュージックマーケットに設置された芸術経営支援センターのブースでは韓国公演芸術の情報が総合的に紹介されている。
WOMEX(World Music Expo)
スペインWOMEX(World Music Expo)の「Asia-Pacific Networkミーティング」(2008年)
ワールドミュージック市場でアジアの音楽を紹介するために韓国の芸術経営支援センター、ニュージランド芸術協議会、オーストラリア芸術協議会が共同で「アジア・太平洋ワールドミュージックネットワークミーティング」をスペインWOMEXで出帆させ、活動計画を論議した。
文化村トゥルソリ
アメリカのグローバルフェスタのショーケースに参加した文化村トゥルソリ(2009年)
最近、韓国の公演芸術団体のなかでも最も活発に海外ツアーを行って成果を挙げている打楽器グループ。この公演はニューヨーク・タイムズでも紹介された。
──2009年のPAMSはとても盛況でした。例年以上に海外参加者も多く、アジアを代表するアート・マーケットになったように思えました。
 5年目にしてやっと成果が出たと言われました。それまではあまりいい評価とはいえませんでしたから。おそらく今まで海外のアート・マーケットやフェスティバルに積極的に参加しながらネットワークを構築してきた積み重ねの結果だと思います。
 PAMSには3つの目標があります。ひとつ目は海外進出です。PAMSチョイスというショーケースを通じて、毎年、演劇、ダンス、音楽、複合ジャンル15〜16本を紹介しています。PAMSチョイスを通じて06年から09年まで28作品を106の海外公演に送り出しました。2010年は31団体85公演を送り出す予定で、現在交渉を進めているところです。PAMSチョイスに選ばれた作品が海外公演する場合、1年1回(ツアー可)3年間という条件をつけていますが、自動的に航空料金を助成しています。これが海外進出の際に大きなメリットになっているのだと思います。
 ふたつ目はアジアの中心的なアート・マーケットとしての認知度と水準をアップさせ、韓国と文化芸術を世界に広めることです。三つ目が進出基盤をつくるために地域別のネットワークの強化を図ることです。
 現在までPAMSとして世界4地域12の海外機関に加入し、総会やアート・マーケット、フェスティバルに参加して広報活動を推進してきました。反対に、これら海外機関の重要人物となるプロデューサー、ディレクターなどを積極的にPAMSに招聘しています。09年のPAMSには海外44カ国146名の参加がありましたが、05年と比較すると参加国は2倍、参加者は1.6倍に増えました。

──PAMS以外の主要な国際交流事業は?
 現地の機関と協力して、韓国の舞台芸術を集中的に紹介するプログラムを開発しています。09年はブラジルで「韓国ダンス特集」としてダンスカンパニー5団体が公演しました。同時にワークショップも開催したのですが、このワークショップを通じて出会ったダンサーたちのコラボレーション作品が今後生まれそうですし、シンポジウムを通じては両国のダンス評論家の雑誌を媒体にしたクリティック交流が生まれました。交流にはこのように多角度からのアプローチと広がりが必要だと思います。
 このほか、2010年から国際ビジネス強化を目標に情報サイトThe Aproを立ち上げ、各国の動向や情報を伝えるとともに、韓国語版では海外市場進出のための情報、英語版では韓国内の舞台芸術市場の情報が得られるようにしています。今後、TheAproを媒体にオンライン上での交流を促進していきたいと思います。

──幅広い海外ネットワークを持っていますが、海外事務所は設置しているのですか?
 海外事務所はありません。その代わりに初期段階から海外ネットワークを戦略的に開拓し、海外進出の基盤を構築する方法をとってきました。現在、北米4団体(アジアソサエティー、ジャパンソサエティー、Under the Radar Festival、リンカーンセンター)、南米2団体(Santiago A Mil Festival、Social Service of Commerce)、アジア1団体(東京芸術見本市)、オーストラリア1団体(オーストラリア芸術協議会)、ヨーロッパ2団体(エジンバラ・フリンジ、タンツメッセ)などと覚え書きを締結し、これら機関を通じて海外進出する場合は、航空料金助成、コンサルティングと宣伝・マーケティングに対する渡航事前助成、そして公演時のプロモーションと各種付帯事業に対する現地助成を行っています。このほか、世界各地の18機関と相互協力を確認し、12機関に会員として加入をしています。

──ネットワークをどのような方法でつくってきたのですか?
 まず、世界を大きくアジア、北米、南米、ヨーロッパ、オーストラリア地域に分け、どの地域を開拓するかを決定します。地域が決まれば徹底的にリサーチを進め、どのようなルートを通じてどのようなネットワークをつくるのが効果的かを検討し立案します。地域別リサーチの際、国際交流基金のPerforming Arts Network Japanをずいぶん活用させていただいています(笑)。
 昨年、ブラジルで行った「韓国ダンス特集」を例に挙げましょう。南米地域の拠点開拓とブラジル進出をミッションとしてこの公演を企画した時は、07年にリサーチを始め、08年には南米をPAMSでフォーカス地域として取り上げてシンポジウムやセミナーを開催すると同時に、キーマンとなる人物をスペシャルプレゼンテーターとして招聘しました。2年がかりでネットワークを構築して協力体制をつくり上げ、09年に公演を実現させたわけです。このようにPAMSを効果的に活用して、06年アジア、07年ヨーロッパ、08年南米、09年北米と各地域内の機関とのネットワークをつくり上げてきました。10年は北欧をフォーカス地域にして進出基盤をつくる予定です。このような海外拠点とネットワークを通じて、09年現在24団体が海外進出を果たしています。

──とても戦略的に海外進出を進めてきているように思えます。
 私自身の経験がそうさせているのかもしれませんね。大学を卒業後、広告代理店に勤務していたのですが、その時に計画と戦略にそった仕事の進め方とスキルを学びましたから。また、戦略的に仕事を進められているとしたら、それは私とともに活動している国際交流チームの若い人材たちのおかげです。彼ら、彼女らが日々新しい方向や地域を開拓してくれ、私はそれを分析し判断しているだけです。このような連携プレーが戦略性を生んでいるのかもしれません。
 
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