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ナショナル・アーツカウンシル シンガポール
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ナショナル・アーツカウンシル シンガポール
The National Arts Council (NAC), Singapore

Address:
140 Hill Street
#03-01 MICA Building
Singapore 179369
Phone: (65) 6746 4622
Fax: (65) 6837 3010

https://www.nac.gov.sg/
Arts Organization of the Month今月の支援団体
2007.7.30
ナショナル・アーツカウンシル シンガポール 
1965年の独立後から経済、貿易、基礎的な社会インフラ整備、教育、住宅問題に注力してきたシンガポール。その後80年代後半から活況を見せてきた同国の経済発展に伴い、国民の物質的な豊かさとともに、文化的な生活や余暇を考えるといった「ゆとり」にも目が向けられるようになってきた。87年に発表された「文化と芸術に関する諮問委員会報告書 the Report of the Advisory Council on Culture and the Arts」によると、当時の副首相を座長に組織された諮問委員会のもと、国民の要望および「文化的に活気に満ちた都市」を実現するための方策など、芸術に関するニーズ調査が行われた。その調査結果を受けて、「ナショナル・アーツカウンシル」の設置や、大型芸術施設「エスプラネード」の建設、アーティスト育成のための教育機関である「ラ・サール・ポリテクニック」の設立、さらには新しい美術館の開設などが提言された。この流れに基づいて、「シンガポールをユニークかつグローバルな芸術都市に発展させる」ことをミッションに、91年「ナショナル・アーツカウンシル」が設立された。

ナショナル・アーツカウンシル(NAC)は、音楽、映画、舞台芸術、出版、ニューメディア技術といった分野において、芸術関連施設、プレゼンター、芸術運営団体、公立学校などと連携をとりながら、国内のアーティストの支援・育成、共同制作、異文化間のコラボレーション、ダンスと演劇、ダンスとマルチメディアといった異ジャンル間の共同制作、各国との協力などさまざまな支援および助成事業を行っている。
同カウンシルの活動の指針としては、主に5つのカテゴリに分けられる。
国内の芸術の育成/発展「Nurture and Develop the Arts」
芸術リソースの開発「Develop Capabilities and Resources」
教育プログラム、観客育成のためのアウトリーチ、学校向けプログラムを実施「Stimulate Broader and More Sophisticated Demand for the Arts」
国際ネットワーク、シンガポールの現代芸術の海外促進、国家間の芸術プログラム、国際共同制作の支援を実施「Facilitate Internationalization and Enhance Global Connectivity」
知的財産の保持、芸術環境整備、学際的貢献に関する支援「Advocate the Importance of the Arts」

上記の指針に基づいたさまざまな事業において、近年成果があらわれている事業の一つに「アーツ・ハウジング・プログラム」がある。リトル・インディア、チャイナタウン、ウォータールー通りなどのエリアに多く残る歴史建造物にあるスペースをアーティストに開放し、創作、稽古、上演スペースとしての利用を可能にしている。使用料・維持費の90%をカウンシル側が負担し、アーティストの活動拠点の維持、創造支援に貢献している。

また、アート関連のビジネスを起業しようとする国内の民間会社にも投資・支援をし、それらの団体と協賛しながら数々のアートフェスティバル、芸術イベントを主催。特に、シンガポールのアートシーンを形成する「シンガポール・アートショー Singapore Art Show」「シンガポール・ビエンナーレ Singapore Biennale」「シンガポール・アーツフェスティバル Singapore Arts Festival」「シンガポール・ライターズ(文学)フェスティバル Singapore Writers' Festival」など、近年のアジアの現代芸術シーンの核となる情報発信、多彩な才能に出会う機会を提供し、海外プレゼンターからも注目されている。

また、国内情勢の変動ともに同カウンシル設立10年の節目に当たる時期に政府によって発表された「ルネッサンス・シティー」報告書で、5年間で5千万シンガポールドルを超える文化予算が認められている。その運用についてはカウンシルが一任され、芸術カンパニーの育成、創作の支援、国内アーティストの国際プロジェクト参加支援など、アーティストに対してより安定した活動援助が行き届くようになり、現在もシンガポールのアート市場が新たな転換期を迎えている。

また、同カウンシルは、ヴィクトリア劇場Victoria Theatre、ドラマセンターDrama Centreなど、さまざまな規模の3つの劇場、文化施設を運営し、それぞれに地元のアーティストを中心にした自主事業を行っている。
 
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