Japan Foundation
Performing Arts Network Japan
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ベアリング財団
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ベアリング財団
The Baring Foundation


Address:
8-10Moorgate, London EC2R 6DA.
Tel: +44 20 7767 1348
http://baringfoundation.org.uk/
Arts Organization of the Month今月の支援団体
2017.4.17
ベアリング財団 
 ベアリング財団は18世紀に起源を持つロンドンのベアリングス銀行の財団として1969年に設立(ベアリングス銀行は1995年に破綻)。財団のミッションは、市民社会の力を通してイギリス内外で差別や不利益に苦しむ人々の生活の質を改善すること。主な助成分野はアート、国際開発援助、ボランティア団体の強化の3つ。2015年度は31事業に総額113万9,006ポンドを助成。うちアート分野への支援は国内の事業に限られ、15事業に31万2,688ポンドを支援した。
 特色のひとつが、アートと高齢者をつなぐ事業に重点的に支援していること。イギリスでも高齢者の孤独が深刻な社会問題となっており、また60歳を境に芸術文化への参加が減少しているにもかかわらず、高齢者とアートをつなぐ政策や助成金は整っていなかった。同財団は2009年に120の事例を紹介し、13の提言を行った調査報告書「Ageing Artfully:Older People and Professional Participatory Arts in the UK」を出版。翌2010年には高齢者のためのアートを量と質をともに改善するため、高齢者参加型事業への公募型助成プログラムを新設。心臓血管障害の予防などに役立つダンスと、痴呆症を予防し仲間意識を育む合唱の事業などを採択。また、2012年には芸術団体と老人介護福祉施設のパートナーシップに対する公募型助成をスタート。これは、アートの活用で高齢者福祉施設の入居者の生活の質を向上させるだけでなく、職員の仕事に対する満足感を高め、欠勤や離職率の改善を狙ったもの。2014年からは70歳以上の卓越したプロのアーティストへの作品委嘱を支援する試みが始まり、ダンス、デジタル・アート、彫刻、音楽、演劇、詩など11作品に計23万9500ポンドの助成を行った。こうした高齢者参加型アートへの重点支援は2019年まで継続される予定。
 もうひとつの特色は、2011年のスコットランドを皮切りに、イギリスの4つのアーツカウンシルすべてと提携してアートへの助成を実施していること。共同助成という形で財源を拡大し、より効果的な支援に繋げると同時に、各地域が独自の芸術及び高齢者政策を策定、推進していくことに貢献している。例えばクリエイティブ・スコットランドとの連携では、毎年10月に高齢者が参加する芸術の祭典「Luminate」を幅広い会場で実施。また、アーツ・カウンシル・ウェールズとは、アーティストに対して、高齢者福祉施設で入居者参加型作品を制作したり、施設職員がアートを手段として使えるようトレーニングする機会を提供するための助成を行った。
 この他、国内の美術館、博物館と協力し、高齢者にやさしいミュージアムのネットワークづくりを推進。また、国の事業の一環として、痴呆症に配慮した芸術文化施設の入門ガイドを作成。
 
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