The Japan Foundation
Performing Arts Network Japan
Topics
2008-02-29
Japan Topics
2007年朝日舞台芸術賞グランプリはイギリス人劇作家との共同創作による野田秀樹の『THE BEE』に決定
  2007年に優れた成果をおさめた演劇、舞踊などの舞台芸術作品・個人に対して贈られる「第7回朝日舞台芸術賞」(主催:朝日新聞社)が発表された。グランプリを受賞した『THE BEE』は、筒井康隆の短編小説『毟りあい』を元に、野田秀樹とアイルランド出身の劇作家コリン・ディーヴァンが共同で脚本を作成。2006年に野田の主演・演出によりロンドンで英語版として初演されたもの(2007年に東京・シアタートラムでロンドンヴァージョンと、演出を大幅に変えた日本人キャストによる日本ヴァージョンを発表)。この作品は、読売新聞社が主催する「第15回読売演劇大賞」最優秀作品賞をダブル受賞するなど、2007年を代表する舞台となった。この他の朝日舞台芸術賞は以下の通り。
各賞の受賞者・団体
グランプリ
年間のベストステージに対して(副賞200万円)
・『THE BEE』(日本バージョン・ロンドンバージョン)
(NODA・MAP製作、筒井康隆原作、野田秀樹&コリン・ティーバン脚本、野田秀樹演出・出演)
舞台芸術賞
最も活躍がめざましかった個人・団体に対して
・坂田藤十郎(俳優)
・平山素子(舞踊家・振付家)
・堀尾幸男(舞台美術家)
・牧阿佐美(振付家)
・松たか子(俳優)
寺山修司賞
故寺山修司氏の業績を記念し、将来が嘱望される新鋭で清新さあふれる個人・団体に対して
・北村有起哉(俳優)
秋元松代賞
故秋元松代氏の業績を記念し、演劇を対象に芸術性と娯楽性を兼ね備えた作品・個人・団体に対して
・三谷幸喜(劇作家・演出家)
特別賞
長年にわたる功績や特筆すべき成果をあげた個人・団体に対して
・中村梅之助(劇団前進座代表、俳優)
キリンダンスサポート
受賞対象のダンス作品の中から、原則1年以内の受賞作の再演をキリンビール株式会社が支援
・平山素子(舞踊家・振付家)
第52回岸田國士戯曲賞は前田司郎『生きてるものはいないのか』に決定
  現代劇作家の登竜門として知られる岸田國士戯曲賞(白水社主催)の第52回受賞作が前田司郎『生きてるものはないのか』に決定した。前田司郎は1977年生まれ。和光大学在学中に劇団「五反田団」を旗揚げし、作家・演出家として活躍。これまで『いやむしろわすれて草』『キャベツの類』『さようなら僕の小さな名声』で3年続けて岸田戯曲賞最終候補作にノミネートされている。『生きてるものはいないのか』は、オーディションによって選ばれた俳優たちとワークショップでつくった作品。原因不明のまま人々がバタバタ死んでいくというシュールな設定で、だらだらしながらも真摯に生きている現代の生を描いている。
最終候補作
青木豪『Get Back!』
赤堀雅秋『その夜の侍』
桑原裕子『甘い丘』
タニノクロウ『笑顔の砦』
前田司郎『生きてるものはいないのか』
本谷有希子『偏路』
矢内原美邦『青ノ鳥』
山岡徳貴子『静物たちの遊泳』
当サイトのアーティストインタビュー集『パフォーミングアーツにみる日本の文化力』発売!
  国際交流基金の月刊ウェブサイト「Performing Arts Network Japan」は、2004年12月の創刊より毎月一人、日本のアーティストを紹介してきている。今夏の創刊3周年・第30号の節目にあたり、30人のアーティストのインタビューをまとめた単行本を10月10日に水曜社より発行する。本書は、これまでに掲載されたインタビューを一部再構成し、多彩な表現を内包する日本文化の底力を垣間見ながら、現代日本のパフォーミングアートの世界において何が起こっているのかを俯瞰できる格好の一冊となっている。日本国内の書店にて販売。
「日本人の文化力」
『パフォーミングアーツにみる 日本人の文化力』
Energizing Japanese Culture: The Performing Arts in Japan
古典芸能からコンテンポラリーダンスまで──世界に向けて語りかけるアーティスト30人のロングインタビュー
世界無形遺産に登録された能・歌舞伎から邦楽、演劇、コンテンポラリーダンスまで──世界に冠たる多彩な表現を内包した日本のパフォーミングアーツは、「日本人の文化力」の証しだ。世界に向けて語りかける、アーティスト30人のロングインタビュー。

[掲載アーティスト(掲載順)]
野村萬斎/串田和美/新井弘順/平田オリザ/内藤裕敬/青木豪/山形治江/中島かずき/伊藤キム/大島早紀子/田中敏恵/八木美知依/佃典彦/三浦大輔/藤間勘十郎/井手茂太/永井愛/一噌幸弘/松本雄吉/岡田利規/黒田育世/蜷川幸雄/ヒダノ修一/麿赤兒/近藤良平/長塚圭史/栗田芳宏/坂手洋二/上妻宏光/金森穣

発行:株式会社水曜社
監修:独立行政法人国際交流基金
編集:株式会社文化科学研究所
体裁:A5判 336ページ
定価:2800円+税
現代日本の戯曲英訳シリーズ「Half a Century of Japanese Theater」第9巻刊行
  文化庁アーツプラン21の事業として1999年より刊行を開始した戯曲英訳「現代日本の劇作 Half a Century of Japanese Theater」シリーズの第9巻が、2007年4月に発行された。
このシリーズは、現代日本を代表する作家の作品と戦後の主な戯曲を網羅するもので、年に1回の発行。各作品には、作家の近影、舞台写真、作家紹介(すべて書き下ろし)を掲載。新刊の第9巻は、90年代以降に発表された戯曲から「孤独」と「疎外」をテーマに選出し、計6本を収録。土田英生、松尾スズキ、ケラリーノ・サンドロヴィッチほか第4世代以降の人気劇作家の初期作品がラインナップされている。シリーズ全収録作品は以下のとおり。一部の作品のシノプシスは、当サイト内「日本の現代戯曲データベース」に掲載中。
Presenter  Topics
ドイツ・ベルリン日独センターで井上ひさし作『父と暮せば』ドラマ・リーディング開催(2008年4月10日)
  ドイツ・ベルリン日独センターにて、井上ひさし作の戯曲『父と暮せば』のドラマ・リーディングが開催される。『父と暮らせば』は、原爆が投下された日から3年後の広島が舞台。自分が生き残ったことへの負い目に苦しみながらひっそりと暮らす主人公・美津江のもとに娘を励まそうと死んだ父親が甦るという、父娘の交流を描いた作品。井上ひさしが座付き作家として活動する「こまつ座」による1994年の初演以来、毎年のように再演を重ねている傑作で、97年にはフランス、2001年にはロシア公演、07年にはイギリスでも上演。映画も公開されている。「この作品を核を保有する国すべてで見てもらいたい」という作者の強い願望が込められている。ベルリンでドイツ語によるドラマ・リーディング上演は初めてのこと。
『父と暮せば』ドラマ・リーディング
作:井上ひさし/翻訳:浅井イゾルデ
日時:2008年4月10日(木)   19時30分〜
会場:ベルリン日独センター(ドイツ、ベルリン)
http://www.jdzb.de/

なお、国際交流基金では、03年度より日本を代表する現代劇作家の代表作を英語に翻訳して、海外に発信する「現代演劇作品翻訳事業」をスタートしている。言葉を介さないダンスや音楽は比較的国際交流が実現しやすいのに対し、日本語のテキストのある現代演劇が海外で紹介される機会は極めて限られている。こうした現状に対し、国が違っても共感できる「現代」を描く優れた劇作家の作品を英語に翻訳し、広く海外に紹介する試みとしてこの事業を企画した。これまでに翻訳された6作品は、過去10年の間に上演・発表された戯曲の中から専門家の推薦を受けた現代日本を代表する作品。リーディングや上演のために英訳戯曲の使用を検討したいという方はお問い合わせください。
英訳戯曲
井上ひさし『父と暮せば』 The Face of Jizo
岩崎正裕『ここからは遠い国』 A Country Far From Here
ケラリーノ・サンドロビッチ『フローズン・ビーチ』 Frozen Beach
坂手洋二『屋根裏』 THE ATTIC
鄭義信(チョン・ウィシン)『冬のひまわり』 The Winter Sunflower
松尾スズキ『マシーン日記』 The Machine Diaries
問い合わせ
国際交流基金Performing Arts Network Japan   info@performingarts.jp
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