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2018.10.31
Japan Topics
ANTIBODIES Collectiveが瀬戸内海の犬島で『エントロピーの楽園』を開催(2018年10月5日〜8日)
 
 精錬所の遺構を保存・再生した「犬島精錬所美術館」の立地する瀬戸内海の犬島は、実験的なパフォーミングアーツの会場としても知られている。その犬島全域を舞台に、京都を拠点に活動するパフォーマンス集団ANTIBODIES Collective(アンチボディズ・コレクティブ)が『エントロピーの楽園』を10月5日から8日まで展開する。
 ANTIBODIES Collectiveは、2015年にダンサー・振付家の東野祥子と音楽家のカジワラトシオが、「Dance Company Baby-Q」を母体として設立。ダンサーや音楽家、美術作家などが参加する領域横断的なコラボレーションの形態を発展させるスペシャリストの集合体を目指し、サイトスペシフィックな作品に取り組んできた。
 『エントロピーの楽園』と題された本公演は、2017年に京都芸術センターでワークインプログレスを行い、2018年4月に横浜赤レンガ倉庫1号館でリクリエーションを上演。1年がかりのリサーチとクリエーションの集大成として実施するもの。島全域に廃材や自然物、ソーラー発電を利用した美術装置、サウンドインスタレーション、パフォーマンスが同時多発的に展開されるなか、観客はマップに従って歩き回りながら鑑賞するという自由回遊形式の作品となる。また、終演後は岡山近郊で活動する食文化のクリエイター、パフォーマー、ミュージシャンたちによる「ANTIBO村」が出現し、祭りも行われる予定。
ANTIBODIES Collective
https://antibo.org/

「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2018」開催(2018年10月6日〜28日)
 
 京都発の現代舞台芸術の祭典「京都国際舞台芸術祭 KYOTO EXPERIMENT」。9回目を迎える2018年の公式プログラムは、女性アーティストおよび女性性をアイデンティティの核とするアーティスト/カンパニーに焦点を当てた12組をラインナップ。ロームシアター京都をメイン会場に、10月6日から23日間にわたり開催される。
 今回初参加となるブラジル出身のロベルタ・リマは、昨年より続く京都でのリサーチ・レジデンスを経て、日本酒の醸造過程からインスピレーションを受けたインスタレーションとパフォーマンス『水の象(かたち)』を世界初演。1975年に結成されて以来、40年を超えてなおニューヨークを拠点に現代演劇の先端を走るウースター・グループ(アメリカ)は、アメリカのウーマン・リブ史に残る1971年の伝説的討論会を描いた映画『タウン・ブラッディ・ホール』に基づく『タウンホール事件』を上演する。その他、ジョン・グムヒョン(韓国)やマレーネ・モンテイロ・フレイタス(ポルトガル)も日本初演作を発表。
 KYOTO EXPERIMENT3回目の参加となる女性パフォーマンス集団She She Pop(ドイツ)は、性教育をテーマとした『フィフティ・グレード・オブ・シェイム』を上演。ロラ・アリアス(アルゼンチン)は、自身のルーツであるアルゼンチンとイギリスが戦火を交えた1982年の戦争を題材にした演劇作品で5年ぶりに参加。昨年に続いて参加のドイツ在住の田中奈緒子は、世界遺産・元離宮二条城を舞台に最新作となるインスタレーション・パフォーマンスを発表する。
 日本からは、市原佐都子/Qが代表作2本、伝統芸能や儀式をリサーチしている手塚夏子がスリランカと韓国のダンサーと漂流瓶をめぐるコラボレーションを発表。出身地・沖縄を主題とした写真や映像作品を制作する山城知佳子が国内外で大きな話題を読んだ『土の人』を展示し、新作パフォーマンスにも挑む。
 今年は日仏交流160周年および京都・パリ友情盟約締結60周年を記念して、フランスからジゼル・ヴィエンヌ/DACM、セシリア・ベンゴレア&フランソワ・シェニョーの公演も行われる。
 また、関連プログラムとして、フリンジ「オープンエントリー作品」(10月1日〜28日)を同時開催。ジャンル不問の公募で集まった36作品が登録されており、京都中で展開される。
KYOTO EXPERIMENT 2018
https://kyoto-ex.jp

「ジャポニスム2018:響きあう魂」舞台公演ラインナップ発表
 
 「ジャポニスム2018:響きあう魂」が、2018年7月から2019年2月にかけて、フランスのパリ市内を中心に20を超える会場で開催される。日仏友好160周年を迎える2018年に、日本文化の多様かつ普遍的な魅力を、パリ、そして世界へ“発信する大型日本文化紹介企画。公式企画には、展覧会・舞台公演・映像・生活文化他の4つの分野から、50以上のプログラムがラインナップされている。
 舞台公演では約30演目の上演が予定されている。宮本亜門演出の能×3D映像『YUGEN 幽玄』、宮城聰演出『マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜』、故・蜷川幸雄の演出作品『海辺のカフカ』、野田秀樹演出『贋作 桜の森の満開の下』に加え、現代演劇シリーズにタニノクロウ松井周藤田貴大岩井秀人岡田利規、杉原邦生らが名を連ねている。ダンスでは、森山未來と伊藤郁女による新作デュオ、川口隆夫の『大野一雄について』などが上演される。詳細は、ウェブサイトを参照。
「ジャポニスム2018:響きあう魂」舞台公演リスト
邦楽ライブ 和太鼓×津軽三味線
(2018年7月5日、6日/ジャパン・エキスポ)
和太鼓 DRUM TAO DRUM HEART
(2018年7月13日〜15日/ラ・セーヌ・ミュージカル)
雅楽 宮内庁式部職楽部
(2018年9月3日/フィルハーモニー・ド・パリ)
松竹大歌舞伎
(2018年9月13日〜19日/国立シャイヨー劇場)
野村万作×萬斎×杉本博司『ディヴァイン・ダンス 三番叟』『月見座頭』
(2018年9月19日〜25日/パリ市立劇場 エスパス・カルダン)
現代演劇シリーズ─タニノクロウ演出『ダークマスター』『地獄谷温泉 無明ノ宿』
(『ダークマスター』:2018年9月20日〜 24日、『地獄谷温泉 無明ノ宿』:9月25日〜29日/国立演劇センター ジュヌビリエ劇場[ディレクター:ダニエル・ジャンヌトー])
現代演劇シリーズ─松井周演出『自慢の息子』
(2018年10月5日〜8日/国立演劇センター ジュヌビリエ劇場)
現代演劇シリーズ─藤田貴大演出『書を捨てよ町へ出よう』
(2018年11月/パリ日本文化会館)
現代演劇シリーズ─岩井秀人構成・演出『ワレワレのモロモロ ジュヌビリエ編(仮)』
(2018年11月22日〜12月4日/国立演劇センター ジュヌビリエ劇場)
現代演劇シリーズ─岡田利規演出 『三月の5日間』リクリエーション、『欲望の輪郭(仮)』
(2018年秋/ポンピドゥ・センター)
現代演劇シリーズ─木ノ下裕一監修・補綴 杉原邦生演出・美術 木ノ下歌舞伎『勧進帳』
(2018年11月1日〜3日/ポンピドゥ・センター)
現代演劇シリーズ─リーディング 飴屋法水『ブルーシート』前川知大『散歩する侵略者』
(2018年9月19日、21日/パリ市立劇場 エスパス・カルダン)
宮本亜門演出 能×3D映像『YUGEN 幽玄』
(2018年9月)
日仏ダンス共同制作 トリプルビル
(2018年9月18日〜11月14日/国立シャイヨー劇場/共同制作:リヨン・ダンスビエンナーレ(芸術監督:ドミニク・エルヴュ)ほか/振付:東京ゲゲゲイ ほか)
野田秀樹演出『贋作・桜の森の満開の下』
(2018年9月28日〜10月3日/国立シャイヨー劇場)
コンテンポラリーダンス─川口隆夫『大野一雄について』
(2018年10月2日〜5日/パリ市立劇場 エスパス・カルダン)
文楽
(2018年10月12日、13日/シテ・ド・ラ・ミュージック)
伶楽舎 × 森山開次
(2018年10月13日/フィルハーモニー・ド・パリ)
和太鼓 林英哲と英哲風雲の会
(2018年10月14日/フィルハーモニー・ド・パリ)
日本舞踊
(2018年10月14日、15日/シテ・ド・ラ・ミュージック)
 ※アーティスト・インタビュー 井上安寿子(京舞井上流舞踊家)
コンテンポラリーダンス─伊藤郁女×森山未來
(2018年12月18日〜20日/メゾン・デザール・ド・クレテイユ)
宮城聰演出『マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜』
(2018年11月19日〜25日/ラ・ヴィレット/音楽:棚川寛子
能楽
(2019年2月6日〜10日/シテ・ド・ラ・ミュージック)
蜷川幸雄演出『海辺のカフカ』
(2019年2月15日〜23日/国立コリーヌ劇場)
2.5次元ミュージカル "Pretty Guardian Sailor Moon" The Super Live
(調整中)
2.5次元ミュージカル ミュージカル『刀剣乱舞』 〜阿津賀志山異聞2018 巴里〜
(2018年7月15日/パレ・デ・コングレ・ド・パリ)
初音ミクコンサート(仮)
(調整中/ラ・セーヌ・ミュージカル)
ダンス・レジデンス─島地保武
(2018年9月〜11月/国立シャイヨー劇場)
ジャズ 小曽根真featuring No Name Horses
(2018年12月5日、6日/パリ日本文化会館)
TOKYO HIT vol.3 クラブ・イベント
(2018年9月28日/パリ日本文化会館)
テクノコンサート
(2018年9月28日/ポンピドゥ・センター)

ジャポニスム2018
https://japonismes.org/

新新国立劇場2018/2019シーズン ラインアップ発表
 
 新国立劇場は、2018/2019シーズンのラインアップを発表。演劇芸術監督に演出家・小川絵梨子、オペラ芸術監督に指揮者・大野和士が新たに就任した。
 歴代最年少で演劇芸術監督を務める小川絵梨子は、「幅広い観客層に演劇を届けること」「演劇システムの実験と開拓」「横の繋がり」を柱に今シーズンをスタート。文学座の稲葉賀恵演出によるアルベール・カミュ作『誤解』、寺十吾演出によるハロルド・ピンター作『誰もいない国』、上村聡史演出によるロバート・アイク作『オレステイア』日本初演、天野天街が主宰する「少年王者舘」が新作で初登場。小川はデイヴィッド・ヘア作『スカイライト』と野木萌葱の新作の演出を手がける。
 また、演劇システムの実験と開拓の実践として、全キャストをオーディションで選び上演する『かもめ』、長期スパンで作品を育む「こつこつプロジェクト」第1弾としてのリーディング公演(演出:大澤遊・西悟志・西沢栄治)を実施する。
 舞踊部門は、バレエではオーストラリア・バレエとの共同制作による『不思議の国のアリス』の新制作を皮切りに、ウエイン・イーグリング振付の『くるみ割り人形』、新旧3作品を上演する「ニューイヤー・バレエ」、牧阿佐美演出・改訂振付の『ラ・バヤデール』、フレデリック・アシュトン振付の『シンデレラ』、デヴィッド・ビントレー振付の『アラジン』の6演目をラインナップ。中村恩恵がニューイヤー・バレエの『火の鳥』の振付を担当するほか、「DANCE to the Future 2019」でもアドバイザーを務める。ダンスはその他3演目、『真夏の夜の夢』をテーマとした新作、日本独自の創作舞踊のパイオニアたちの作品を復元上演するシリーズ企画、森山開次による子どもと楽しむダンス公演を上演する。
 オペラ部門を新たに率いる大野和士は、「レパートリーの拡充」「日本人作曲家委嘱作品シリーズの開始」「ダブルビルとバロック・オペラの新制作」「旬の演出家・歌手の起用」「他の劇場とのコラボレーション」を掲げ、今シーズンは4演目を新制作。南アフリカ出身の現代美術家ウィリアム・ケントリッジ演出で映像プロジェクションを駆使した『魔笛』、日本人作曲家委嘱作品シリーズの第1弾『紫苑物語』を西村朗作曲・笈田ヨシ演出、大野の指揮で世界初演。また、スペインの演劇制作集団ラ・フーラ・デルス・バウスの芸術監督アレックス・オリエが演出を手がけるプッチーニの『トゥーランドット』新制作などが注目される。
新国立劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/
Presenter  Topics
フランスとベルギーの国境四都市でInternational Arts Festival NEXT 開幕(2018年11月8日〜12月1日)
 
 フランス北東部とベルギーとの国境沿いに散らばる6つの劇場が主体となり、2008年に設立した現代舞台芸術フェスティバル。共催劇場は、リールの「セーヌ・ナショナル・リール・メトロポール・ヴィルヌーブ・ダスク」、ヴァランシエンヌの「エスパス・パゾリーニ」、同じくヴァランシエンヌの「ル・フェニクス・セーヌ・ナショナル・ヴァランシエンヌ」、コルトレイクの「Schouwburg」、同じくコルトレイクの「クンストセントラムBUDA」、そしてトゥルネーの「メゾン・ドゥ・ラ・クルチュール」。現在、共同芸術監督はGilles MichielsとMarie-Cécile Cloîtreの二人が務める。フラマン語、フランス語、ワロン語などの複数言語が隣接して共存する地域で、分断ではなく越境をテーマにしてフェスティバルが企画運営されている。
 11回目となる今回は、様々なボーダーで起こる衝突や紛争を乗り越える想像力を触発する45作品を招聘。次世代のスペイン演劇を牽引するエル・コンデ・トレフィエルは舞台上に何十人という欧州在住の若者たちを着席させ、彼らの「日常行為」を身体化しつつ、その裏にある思想を字幕に投影することによって、表面的な平穏さと裏に隠された抑圧思考の衝突を浮き彫りにする。イラン出身でトランスジェンダーの作家ソロル・ダラビはファルシ語の人称にジェンダーがないことを契機に、自身のジェンダーを越境する身体を異なる視点から捉えていく。ベルギーの演出家サラ・ヴァンヒーは8歳から11歳のあいだの7人の子どもたちに、彼らが答えを知るよしもない高度な質問を投げかけることで、子どもたちの想像力からオルタナティブな現実を案出してみせる。その他、本年度のフェスティバル/トーキョーでも上演されたナシーム・スレイマンプール×ブッシュシアターによる『NASSIM』なども招聘されている。

[概要]
 2008年に設立された現代舞台芸術フェスティバル。リール(フランス)、ヴァランシエンヌ(フランス)、コルトレイク(ベルギー)、トゥルネー(ベルギー)というフランスとベルギーの国境付近に散らばる4都市で開催される。主催者は4都市に小屋を持つ6つの劇場。NEXTは毎年欧州内外で活躍する現代演劇及びダンスのアーティストたち、約30組ほどを招聘し、レジデンスで新作を制作。その後、作家たちはその作品をもって、欧州内外の劇場20箇所ほどをツアーすることになる。現在までの参加作家にトーマス・オスターマイアー(ドイツ)、ギー・カシアス(ベルギー)、ヤン・ファーブル(ベルギー)、ロメオ・カステルッチ(イタリア)、アクラム・カーン(英国)、オスカラス・コルスノヴァス(リトアニア)、ブリッツ・シアター・グループ(ギリシャ)、フレデリック・グラーヴェル(カナダ)、ブロークントーカーズ(米国)、ピッポ・デルボーノ(イタリア)、ミロ・ラウ(スイス、ドイツ)、クリス・ヴァードンク(ベルギー)など。NEXTはあらゆる意味(国境、言語、ジャンル、対話)で「クロスボーダー」な実験を促進する。現在ではNEXTは、毎年1万5千人の観客を動員するイベントにまで成長。欧州舞台芸術業界で働くプロフェッショナルにとっても、参加が欠かせない年度イベントとなっている。
International Arts Festival NEXT
http://www.nextfestival.eu/en/events

世界最大規模の舞台芸術見本市CINARSモントリオールで開催(2018年11月12日〜17日)
 
 1984年に創設されて以来、2年に1度、カナダのモントリオールで開催されている世界屈指の舞台芸術見本市。40カ国から1,550人以上のプロデューサー、キュレーターなど舞台芸術のプロフェッショナルが参加。6日間の会期中にはケベック州をはじめ、北米を中心に国内外から集められた150組のアーティストによるトーク、ワークショップ、作品上演などが行われる。
 正式プログラムは、演劇、ダンス、音楽、複合分野的アート、サーカスの5部門に分かれており、その他のオフ・プログラム(正式招聘作品ではないが、フェスティバルのフリンジ作品として上演)も充実しているのが特徴。舞台芸術見本市のため、ほとんどの上演作品は30分前後の小作品となっている。
 本年度はCas Public、Virpi Pahkinenなど、将来を嘱望される地元の若手振付家による作品や、韓国人演出家Kim Hyun-Takによるフィジカル・シアターなどが上演される。また、米国エンターテイメント誌にて「世界でもっともクリエイティブな100人」に選出された鬼才リック・ミラーによるひとり芝居『BOOM』(ルヴィス・プレスリーからジョン・F・ケネディ、ジャニス・ジョップリンからウィンストン・チャーチルまで、戦後西洋世界を彩った有名人をひとりで演じる)が上演されるのも話題。また、同時期に音楽祭や児童演劇祭などのイベントも併催され、モントリオールは舞台芸術一色となる。

[概要]
 カナダ・ケベック州のモントリオールでカナダの舞台芸術を海外に普及することを主な目的に2年ごとに開催されている国際舞台芸術見本市。1984年に1回目の国際会議(International Conference for the Performing Arts)が開かれ、毎回世界数十カ国から1,000人以上のアーティスト、エージェント、プロデューサー、プレゼンターなど舞台芸術関係者が集う世界最大規模の見本市となっている。「プラットフォーム(Platform)」と「フォーラム(Forum)」で構成されており、「プラットフォーム」では、各国から参加するダンス、演劇、音楽、マルチディシプリナリー・アーツなど、約30のショーケースと約150団体のブース・プレゼンテーションが行なわれる。また、「フォーラム」では、資金調達やネットワーキングに関する勉強会やワークショップが開催され、プロフェッショナルな交流や情報交換が行われる。
CINARS
https://www.cinars.org/en/cinars
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