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2017.10.27
Japan Topics
第10回「フェスティバル/トーキョー17」が開幕(2017年9月30日〜11月12日)
 
 東京発の舞台芸術の祭典「フェスティバル/トーキョー17」(F/T17)。10回目を迎える2017年は、「新しい人 広い場所へ」をテーマに、9月30日から44日間にわたり、東京芸術劇場をはじめとする池袋エリアの文化拠点を中心に行われる。
 主催プログラムは、14 演目。オープニングは、タイの振付家・ダンサーであるピチェ・クランチェンがコンセプト・演出を手がける新作野外パフォーマンス『Toky Toki Saru(トキトキサル)』。アジア各国から選ばれたダンサーや一般参加者が出演。予約不要・無料で誰もがその場で作品に参加することができる。
 また、今年のアジアシリーズは中国特集で、「チャイナ・ニューパワー ─ 中国ミレニアル世代 ─」と題して若手アーティストに焦点を当てる。1985年生まれのチェン・ティエンジュオによる古代の世界と現代のクラブ・カルチャーが融合する新作パフォーマンス『忉利天(とうりてん)』をはじめ、1986年生まれのスン・シャオシンがバーチャルな世界に耽溺する若者を描いた『恋 の 骨 折 り 損 ─空愛①場─』、日本初上陸となる3組のミュージシャンによるライブや多分野のカルチャートークなども行われる。
 日本からは、F/T初登場となるままごとの柴幸男が、「距離」をテーマにした新作『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』を、東京芸術劇場の隣り合う2つの劇場でバージョンの異なる作品を同時上演。本作は、台北パフォーミングアーツセンター(2019年開館予定)との共同製作で、台湾の音楽家や衣装デザイナーとのコラボレーションも予定されている。
 松田正隆率いるマレビトの会は、福島の記憶の深層を描く『福島を上演する』の2年目を迎え、複数の作家が執筆した戯曲を舞台化。さらに、松田は若手発掘の新プロジェクト「実験と対話の劇場─新しい人 / 出来事の演劇─」でキュレーターも務める。
 その他、劇場から飛び出す「まちなかパフォーマンスシリーズ」では、中野成樹+フランケンズが時代小説『半七捕物帳』をベースにした新作を、東京と川一つを隔てた千葉県松戸で上演。福田 毅、遠藤麻衣、森 栄喜、快快も名を連ねている。
フェスティバル/トーキョー17(F/T17)
http://www.festival-tokyo.jp

KYOTO EXPERIMENT 2017(京都国際舞台芸術祭)が開幕(2017年10月14日〜11月5日)
 
 京都発の現代舞台芸術の祭典「京都国際舞台芸術祭 KYOTO EXPERIMENT」。8回目を迎える2017年は、ロームシアター京都をメイン会場に、10月14日から23日間にわたり開催される。今年は京都が、日本・中国・韓国の国家プロジェクト「東アジア文化都市」の開催都市であることから、本芸術祭においても3カ国のアーティストによる作品上演や交流プログラムも行われる。
 公式プログラムは、「内なる他者との出会い」をテーマに、11作品をラインナップ。ドイツの現代音楽家ハイナー・ゲッべルスが初登場し、音楽劇『Black on White』を日本初演。また今年3月に逝去した振付家トリシャ・ブラウンが率いたトリシャ・ブラウン・ダンスカンパニーが昨年に続いて参加し、記念碑的な3つの劇場作品を上演する。そして、3回目の参加となるブラジルの振付家マルセロ・エヴェリンは、土方巽の「病める舞姫」から着想を得た新作を上演する。
 さらに、今回東アジア文化都市事業として、KYOTO EXPERIMENTでは初めて中国と韓国のアーティストを紹介。両国の現代演劇の新鋭に期待が集まる。中国ミレニアルズを代表する劇作家・演出家のスン・シャオシンはバーチャルな世界が現実を侵食していく現代社会を描く最新作を発表。韓国のパク・ミンヒは伝統的唱和法「ガゴク(歌曲)」を再構築して提示する。
 国内では、気鋭のアーティストたちによる世界初演作が注目される。昨秋よりアルゼンチンに滞在中の劇作家・演出家の神里雄大(岡崎藝術座)は現地取材を基にした新作を、演出家・映像作家の村川拓也は中国と韓国でのリサーチを基にした新作を、そして彫刻家・金氏徹平は女優・青柳いづみを迎えて舞台作品に挑む。その他、本芸術祭に度々登場してきた池田亮司やデザイナーと建築家を中心としたリサーチプロジェクト「researchlight」なども参加。
 また、今年の新たな試みとして、カナダのアーティスト集団ママリアン・ダイビング・リフレックスの企画により、地元の小学生が審査員となって参加アーティストにオリジナルの賞を授与する「チルドレンズ チョイス アワード」を開催。また、同時開催のフリンジ企画には、31作品が登録されている。
KYOTO EXPERIMENT 2017
https://kyoto-ex.jp
Presenter  Topics
パフォーマンス・アート・フェスティバルの PerformaがNYで開幕(2017年11月1日〜19日)
 
 20世紀におけるパフォーマンス・アート(身体性を用いたライブアート全般)を考察することを目的に2005年にスタートしたビエンナーレ。舞台芸術とビジュアルアートの双方に軸足を置き、ニューヨーク市内各所を会場に隔年で開催。今年は「アフリカ都市間の文化的ダイアローグ」「ダダイズムの伝統」「建築とパフォーマンスの接点」がテーマ。
 南アフリカを代表する作家ウィリアム・ケントリッジが、故郷ケープタウンのHandspring Puppet Companyと共同制作した『Ursonate』を発表する他、エストニア、ナイジェリア、ケニア、フランスなどの若手アーティストたちが参加。また、「Eiko&Koma」のユニット名で1976年より40年以上、NYを拠点に活躍してきた舞踏家・尾竹永子のパフォーマンスや、強烈なコンセプチュアル・アートで知られる米国の巨匠作家のひとりバーバラ・クルーガーによるメッセージ作品の市内各所での展示も行われる。
 オープニング・ナイトにはオノ・ヨーコが登場。最終日には「パンクの父」として知られる故マルコム・マクラーレンの名を冠した「マルコム・マクラーレン賞」が、アヴァンギャルドでパンクな精神に満ちた作家に授与される。

[フェスティバル概要]
 2004年に美術史家ローズリー・ゴールドバーグによって創立された同名オーガニゼーションの主催によるパフォーマンス・アートのビエンナーレ。2005年から隔年開催し、ビジュアルアート、音楽、ダンスや詩、そしてファッションや建築など、パフォーマンスを媒介にジャンル間の境界を打ち破る多様なプログラムが組まれている。軸となるのはビジュアルアーティストによるパフォーマンス・アート作品制作を支援するプログラムで、過去に音楽家のアート・リンゼイ、振付家・映像作家のイヴォンヌ・レイナー、画家のワンゲチ・ムトゥ、美術家のマイク・ケリーらが参加。その中のいくつかの作品はPerformaでプレミアを飾った後、世界中を巡回している。
Performa 17
http://17.performa-arts.org/

バンコク・シアター・フェスティバルが開幕(2017年11月2日〜19日)
 
 2002年より開催されているタイ最大規模の舞台芸術フェスティバル。初年度は、フェスティバルの主要会場であるサンティチャイプラカーン公園のあるバンコクのバンランプー地域コミュニティと、バンコク・シアター・ネットワーク(アーティスト、演劇学者、演劇指導者により構成されるネットワーク)の協力により開催。主に、地元のタイ人作家たちの作品を紹介し、コンテンポラリー・シアターを普及するフェスティバルとしてスタート。近年の小劇場ブームに伴い、2015年以後はバンコク・アーツ・アンド・カルチャー・センター(BACC)にメイン会場を変更。芸術監督は演出家で舞台俳優のNikorn Saetang、プログラム・ディレクターは劇作家で演出家のSupawat Hongsa。
 今年はタイの小劇場シーンを牽引するB-Floor Theatreによる『Sawan ARCADE』、8×8シアターによる『No Name』が上演されるほか、日本の平田オリザがバンコクの俳優20名とコラボレートした『バンコクノート』が世界初演される。
 また、フェスティバル開催中の11月14日から18日に、バンコク・インターナショナル・パフォーミングアーツ・ミーティング(BIPAM)を同時開催。ショーケース、ワークショップの他、シビウ国際演劇祭のカンファレンス・チェアマンとして2004年より活躍してきたオクタヴィアン・サイウ(国立ブカレス演劇映像大学)による講演会、「経済力としての芸術と文化」「なぜフェスティバルか?」「フェスティバル制作について」といったトークが多数予定されている。

[フェスティバル概要]
 タイ初の舞台芸術フェスティバルとして、2002年にスタート。演劇人や教育関係者でつくるバンコク・シアター・ネットワークが、若手アーティストと観客育成を目的に継続的なフェスティバルの開催に尽力している。2004年以降毎年開催されるようになり、通常の劇場のほか、公園やレストランなどさまざまなスペースで多数の作品を紹介。
バンコク・シアター・フェスティバル(Bangkok Theatre Festival)
https://www.bangkoktheatrefestival.org/
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